狩猟や猟銃に興味を持ったら見て欲しい
こんにちは。最近の熊騒動やアウトドアブームなどもあり狩猟に興味を持つ方が増えているそうで、北海道の講習会受講希望者が増えているらしい。
私の身近でも最近狩猟をやってみたいと相談を受けることが増えてきました。
そこで、狩猟や猟銃に興味をもったひとにまず知って欲しい苦労について書こうと思います。
これを見ても、「大丈夫!やってみたい!」と思った方はぜひ一歩を踏み出してほしいとおもいます。
ちなみに一言で狩猟と言っても地域によって文化や猟法が大きく違います。
あくまで猟師にツテがほぼなく、北海道のエゾシカ猟メインで活動している僕の一個人の意見として書きますのでご了承ください。
逆に私の地域ではこうだよ!っていうのがあればご意見くださると嬉しいです。
1 意外と歓迎されない場合がある
これは完全にヒトによるとしか言いようがありませんが、猟師にツテが無い方は意外とあることです。
メディアでは猟師が減っている!成り手がいない!と言われているので、自分がなれば歓迎されるのではないか?と思っている方もいると思います。
たしかに猟師の少なすぎる田舎でしたら歓迎されることでしょう。
しかし田舎でも最近ではエゾシカ駆除の報奨金と肉を売ったお金で稼ぐプロハンターが増えています。
山菜採りや魚釣りと一緒で、自分達の縄張りを脅かす余所者が増えてあまり良い気がしないという人がいるのも当然あると思います。
縄張り等で通報しあったり、猟友会が分裂してNPO猟友会なるものが発足したり...様々な問題があるのも事実です。
対策としては、猟友会の集まりなどに積極的に参加して良好な人間関係を構築することです。
この世界はどこまでいっても結局人間関係が大切ということですね...
2 教えてくれるひとがいない
これは1で書いたことにも関連しますが
猟友会に所属すれば先生がついて狩猟に連れて行ってくれて、手取り足取り教えてもらえる
そう思っている方が多いように思います。(自分もそうだった)
たしかにそういう地域もあると思いますが、そうでは無い地域が多いと思います。
新人向けの共同猟をやっているようですが、それも年に1度や2度くらい。。
あとは自分で勉強して、自分で猟場を見つけて自分で歩いて自分で撃って自分で捌きます。
どうしても難しいひとは一回3万円くらい?のガイド料を払ってプロハンターに連れて行ってもらうのが一番現実的です。
これを知らないで狩猟の世界に入って、結局うまくいかずに3年の更新前に辞めてしまう人が多いと思います。
対策というか私の場合の話ですが、運良くプロハンターに一度同行することが出来て狩猟の雰囲気や捌き方を見ることができました。
そのあとはYouTubeの狩猟動画を見まくって勉強する。地図とにらめっこして猟場の目星をつけて実際に行ってみる。とにかく歩いて鹿を探して撃つ。当たらなかったら射撃場に行って練習する。
を繰り返して今に至ります。
まだまだ未熟ですが「自分でやる力」はかなり身に付いたと自負しています。
3 思った以上にシカが獲れない
北海道に住んでいるとエゾシカなんてそこらじゅうにいるし簡単に獲れるのでは?
そう思ってる方が非常に多いです。
私もボウズで帰ると、鹿なんてそこらじゅうにいるだろ!ってよく言われます。
しかし、そこらへんの道路などにある鹿は基本的には撃てません。
法律、倫理観、一般常識などを無視して獲ろうと思えば今の数倍は獲れていることでしょう。
河口規制、引っ掛け釣り、鮭釣りをやるひとはよく理解できると思います。
北海道では牧草地に多くエゾシカがいますが地主の許可なく撃つことはできません。
なので基本的にツテのないハンターは国有林や道有林で狩猟することになります。
道路や畑にはうじゃうじゃ鹿がいるのに国有林に入ったら全く鹿がいない!なんてこともよくあります。
歩いて狩猟をすると1日に1万歩以上歩きます。
車で狩猟をするひとは一日100キロ以上運転することもあるでしょう。
それでいて一頭もとれずに終わることもあります。
それでも狩猟をやってみたい!私にはできる!
という覚悟があるひとは大丈夫でしょう!
ちなみに私の知人では1年で辞めた人、3年経つけど1頭も取れてない人がいます。
4 様々なリスクがある
狩猟をすることは様々なリスクが伴います。
熊に襲われるリスク
遭難するリスク
銃の暴発や流れ弾による死傷のリスク
さらに、人を怪我させたり殺してしまうリスクだってあります。
猟銃もってる時は気軽にコンビニに立ち寄ることも儘なりません。
長期の旅行に行くのも気を使います。
身辺調査の際に近隣住人に知られることになり変な噂をされるかもしれないし夫婦喧嘩で通報されるかもされません。
心配しすぎてもキリがありませんが、一応それなりの覚悟はしとおいたほうがいいかもしれません。
5 お金がかかる
ざっくりですが、
始めるのに最低でも30万くらい
維持費に年間10万くらい
さらに車の装備や雪山装備などなどかなり金のかかる趣味なので、お金の余裕がないと厳しです。
すぐに駆除の隊員になれる地域の方はバックがありますが札幌に住んでる私の場合は一歳ありません。そのうえ弾は高騰して一発500円だったのが今は1000円オーバー。
リアルな話、最近2人目の子供が産まれたので私も猟銃手放すかもしれません。。
最後に
これを読んでも、自分にはできる!やってみたい!と思ってくれた方は大丈夫でしょう。
猟師になるためにもっと具体的に書いた記事もありますのでそちらも読んでみてくれると嬉しいです。最後まで読んで頂きありがとうございました。